代表者 : 坂口 昌徳
心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder、以下PTSD)の治療では、繰り返し辛い記憶を思い出さなければならないことや、3ヶ月にも及ぶ治療期間の長さにより、精神的な負担が大きいことが問題となっていました。
国立大学法人筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)の坂口昌徳准教授らは、イギリス・オックスフォード大学と共同で、睡眠中にトラウマに関連する音を聞かせることで、トラウマ記憶を弱めることに成功しました。さらに、レム睡眠でなくノンレム睡眠中に音を聞かせることが重要であることを発見しました。本研究で得られた知見は、今後PTSDの病態メカニズムの解明や、新しい治療法の開発に活かされることが期待されます。