セシウムの吸収を大幅に低減できるイネの開発に成功

代表者 : 古川 純  

秋田県立大学、筑波大学及び農業・食品産業技術総合研究機構の共同研究グループはセシウムの吸収を大幅に低減できるイネの開発に成功しました。

東日本大震災に起因する東京電力福島第一原発事故で放出された放射性セシウムの作物への移行阻止は日本の大きな課題です。本研究グループは、突然変異を誘発させた10000個体近くのイネ変異体(遺伝子組換えでない)を栽培した結果、その中に極端にセシウムを吸わない個体があることを発見しました。この個体の遺伝子解析の結果から、カリウム輸送体の一つが、イネの根が土壌からセシウムを吸収するときの最も重要な輸送経路であり、その他の輸送体を経由した吸収は極わずかにすぎないことが明らかになりました。