代表者 : 津田 吉晃
国立環境研究所、筑波大学、福島大学、環境省は、徳之島に生息するアマミノクロウサギは、数千年以上前から南北の生息地が分断されていた可能性が高いことを遺伝解析により明らかにしました。わずか 1km しか離れていないにもかかわらず、生息地間での遺伝的交流がないということは、基本的には高い移動性を有するウサギ類や島嶼性哺乳類において極めて意外な結果です。また、今回得られた知見は、絶滅が心配されるアマミノクロウサギの生態を理解し、生息地の保全策を検討する上でも重要な情報です。
図 遺伝子頻度に基づくクラスタリングによって示された、徳之島南北における遺伝的分化。地図上の点はサンプリング地点を、個々の棒グラフは、各サンプルが 2 つの遺伝的グループに属する確率 (%)を示す。