液中計測可能な高感度超微小質量計

代表者 : 藪野 浩司  

【新技術の概要】

これまでにない全く新しい発想のレゾネータ(自励発振型弱連成ダブルレゾネータ)を用いて、バイオナノセンシングには必要不可欠な液中での高感度な超微小質量リアルタイムセンシングを可能にするもので、注目すべき最先端超微小質量計測法として、アメリカ物理協会から全世界に向けて2015年5月にプレスリリースされた新技術。

【従来技術・競合技術との比較】

感度がレゾネータ質量に対する測定質量の比と同程度である従来法(シングルレゾネータ)に対して、提案手法はその約100倍の感度である。さらに独自の発振法(非線形自励発振法)でレゾネータを励振しているため、真空装置などの大がかりなシステムを必要としないばかりか、液中環境中で直接質量計測が可能である。

【新技術の特徴】

・高粘性環境中でもナノグラムオーダー以下の超微小質量計測が可能である
・ナノグラムオーダーの質量を5%以下の誤差で計測可能である
・レゾネータのさらなる微細化により計測精度を維持したままより微小な質量計測が高粘性環境下で可能になる

【想定される用途】

・生体分子の反応過程の測定(DNA伸長反応の時間追跡など)
・大気中の微小粒子計測
・匂いや味覚の定量的評価