Keyword
ヒトゲノム解析、疾患関連遺伝子、膠原病、ANCA関連血管炎、全身性エリテマトーデス
研究テーマ
- 環境に応じて構造や機能を自在に変える知的分子
- 環境応答性の機能性材料
- 超高感度なセンサー分子
研究ハイライト
生体内では複数の分子間相互作用が同時に作用することで、ホルモンなどの分子やイオンが強く選択的に捕捉され、様々な機能が発現している。人工のシステムにおいてもこのようなメカニズムを利用して、優れたセンサー、人工触媒、高機能な材料へと応用する研究は注目を集め、近年めざましい発展を遂げている。私たちの研究室ではこの超分子化学の考え方を基盤に、多様な機能性分子や超分子の合成を行ってきた。その中の一つとして、最近、お椀型をした環状分子を合成したところ、これが、多数の相互作用を利用することで非常に強い結合力を発現する人工アドレナリンレセプターとなることを明らかにした。この手法については分子センサーだけではなく、近年、特に注目を集めている分子機械や分子スイッチなどへの応用も期待される。また分子が自己集積によって第一世代、第二世代の超分子へと自発的に変化するといった、生命現象を彷彿させる超分子系の構築にも成功しており、様々な機能をこれに組み込むことで、次世代の応答性機能分子や材料への展開が期待される。
- アドレナリンを強く選択的に取り込む分子
- 自発的分子集積より形成する複合型超分子
研究の応用・展望
- 周りの環境に応答して構造や機能が変化する分子や超分子の創製、および分子が集積して次々と新しい機能が生まれる分子システムを研究しています。
文献・知財・作品
- T. Nabeshima, et al., “Double-Circularly Connected Saloph-Belt Macrocycles Generated from a Bis-Armed Bifunctional Monomer” J. Am. Chem. Soc., 141, 6462-6467 (2019).
- T. Nabeshima, et al., “Molecular recognition by multiple metal coordination inside wavy-stacked macrocycles” Nature Commun., 8, 129 (2017).
- T. Nabeshima, et al., “Unidirectional Threading into a Bowl-Shaped Macrocyclic Trimer of Boron–Dipyrrin Complexes through Multipoint Recognition” Angew. Chem. Int. Ed., 55, 9606-9609 (2016).
- T. Nabeshima, et al., “A Hierarchical Self-Assembly System Built Up from Preorganized Tripodal Helical Metal Complexes” J. Am. Chem. Soc., 138, 794-797 (2016).
http://www.chem.tsukuba.ac.jp/nabesima/
80198374
https://orcid.org/0000-0003-1269-7725
数理物質系
Faculty of Pure and Applied Sciences
Collaborators:中村貴志(助教)、千葉湧介(助教)