ヒトの水泳水中運動に関する流体力学的解析とパフォーマンス向上 | 高木 英樹 | 筑波大学研究者カタログ

代表者 : 高木 英樹  

Keyword

水泳水中運動、スポーツ工学、生物流体力学、コーチング

研究テーマ

  • ヒトの水泳水中運動に関する流体力学的解析とパフォーマンス向上
  • ヒューマン・ハイ・パフォーマンスを目指したトレーニング方法および用具の開発

研究ハイライト

ヒトは水中で運動することに決して向いているとは言い難いですが、長年に渡って鍛錬を重ねたトップスイマーは、魚のごとく水中を移動することができます。トップスイマーのように、水中で効率よく移動するためには抵抗を抑え、推進力を高める必要があるがありますが、これらの要因について、流体力学的視点から詳細に研究した事例はそれほど多くありません。そこで我々は、実験用回流水槽や流れの可視化装置等の最先端測定装置を用いて、ヒトの泳パフォーマンスを向上させるための要因を流体力学的に解明する研究に取り組んでいます。その結果、トップスイマーは、身体周りの流れを巧みに制御し、圧力抵抗の増加を抑制しつつ、渦を利用して推進力を増大させていることが明らかとなりました。

図:回流水槽を用いた泳運動中の人体周りの流れの可視化

研究の応用・展望

  • 泳者が持つポテンシャルを最大限に引き出し、抵抗を低減できる水着や用具の開発に取り組んでいます。
  • 水中環境の特性を活かして、高齢者や障がい者も安全かつ快適に遂行可能な運動プログラムやそれに適した用具の開発に取り組んでいます。

文献・知財・作品

  • Takagi, H.: The use of fluid mechanics to explore human swimming technique. Research Outreach, Available at: https://researchoutreach.org/articles/the-use-of-fluid-mechanics-to-explore-human-swimming-technique, 2019.
  • Takagi, H., Nakashima, M., Sato, Y., Matsuuchi, K., and Sanders, R.: Numerical and experimental investigations of human swimming motions. Journal of Sports Sciences, 34(16), 1564-1580, 2015.
  • Takagi, H., Shimada, S., Miwa, T., Kudo, S., Sanders, R., and Matsuuchi, K.: Unsteady hydrodynamic forces acting on a hand and its flow field during sculling motion. Human Movement Science , 38: 133-142, 2014.
  • 高木英樹,言上智洋,坪井浄治,戸床文彦:水着.特許第5068384号,2012-08-24.

http://www.taiiku.tsukuba.ac.jp/~takagi/

80226753

https://orcid.org/0000-0001-8797-7014

体育系 Faculty of Health and Sport Sciences