Keyword
レーザー光学、自己組織化、多孔質結晶、分子結晶、分離膜
研究テーマ
- 有機レーザー
- 多孔質結晶
研究ハイライト
分子は多孔質構造（空隙を持つ構造）から最密構造へ転移しようとする強い傾向を普遍的に示します。例えば構成分子がvan der Waals 力で弱く結びついているだけの分子性結晶では、空隙を作ってもすぐに分子が再配列を起こして潰れてしまいます。我々は、有機分子の立体的な噛合を利用することで、この原理を覆す穴が空いた材料の開発を進めています（下図左）。
さらに、有機分子の結晶を用いたレーザー光源の開発も進めています。対称性が高い形を持つ有機分子の結晶では、分子から発せられる光が結晶内部に閉じ込められて、光共振現象・レーザー発振現象が起こる時があります。我々は有機分子結晶の研究を展開する中で、いくつかのデンドリマー結晶においてこの「光閉じ込め」現象が発現するとともに、そこからレーザー光が得られることを見出しました。他にも、いくつかの有機材料でレーザー光源の開発に成功しています。これまで無機材料に支配されていたレーザー光学に有機化学を持ち込み、境界領域的な研究分野を打ち立てようと研究を進めています。
研究の応用・展望
- レーザー光学
- センサー
- 分離膜
文献・知財・作品
- Science 2018, 361, 1242–1246., ”Self-assembly of lattices with high structural complexity from a geometrically simple molecule”
- Angew. Chem. Int. Ed. 2020, 59, 12674–12679., ”Single‐Crystalline Optical Microcavities from Luminescent Dendrimers”
- Comms. Chem. 2020, 3:113., “Sigmoidally hydrochromic molecular porous crystal with rotatable dendrons”
http://www.md.tsukuba.ac.jp/community-med/publicmd/GE/
40824678
数理物質系
Faculty of Pure and Applied Sciences
Collaborators：山本洋平 (数理物質系)