代表者 : 征矢 英昭
筑波大学体育系の征矢英昭教授と中央大学理工学部の檀一平太教授の共同研究グループは、前頭前野が担う実行機能が短時間の低強度運動でも向上し、その裏付けとして前頭葉の特異的部位の活性化が関わっていることを、最新の光脳機能イメージング法を用いて確認しました。これは、ヨガや太極拳などの軽運動をベースとした東洋的身体技法が脳にも有益な効果を与えることを示唆しています。
図 実験の流れ
(A)実験参加者はまず運動条件か対照条件にランダムに振り分けられ、別の日に残りの条件の実験に参加した。運動条件は最大酸素摂取量の30%の強度で10分間の自転車ペダリングを行い、対照条件は何もせずに安静を維持した。各条件とも実験前後に2次元気分尺度(TDMS)とストループテストを行った。ストループテスト中には、光トポグラフィを用いて前頭前野の酸素化ヘモグロビン動態をモニターした。(B)運動の様子、(C)近赤外線分光法装置の装着位置、(D)ストループテストの様子。