日本画制作とマチエール | 太田圭 | 筑波大学研究者カタログ

代表者 : 太田 圭  

Keyword

日本画制作、マチエール、岩絵具と箔、西ノ内和紙、ボール状の日本画作品

研究テーマ

  • 日本画制作とマチエール
  • ボール状日本画作品の制作と茨城県産西ノ内和紙の活用

研究ハイライト

マチエールとは、日本画をはじめとする絵画では、「材料・素材」の他に「絵肌」を意味しています。一方、陶芸や漆芸などの工芸作品の表面の肌合いはテクスチャーと呼ばれています。私はマチエールを「表面型」「浸透型」「裏面型」のいずれかに分類して考え、工芸作品などの多様なテクスチュアをマチエールとして取り入れた新しい日本画作品の創出を目指して制作しています。また現在、日本画制作で用いられている和紙は、主に福井県と高知県で生産されている麻紙ですが、楮を原料とする茨城県産の「西ノ内和紙」に着目し、「第三の制作用紙」となるよう、日本画制作への使用の可能性を探りつつ普及を図ります。これに加え、2017年から始めた、スポーツで不要になったボールに絵を描いてアート作品として再生させる「リボーン・アートボールプロジェクト」(2020東京五輪・パラリンピック文化プログラム)をベースとして、岩絵具や箔を用いたボール状の日本画作品を制作していきます。

研究の応用・展望

  • 日本画作品の質的向上を図るとともに、多様なモノの表面や表情に着目し、日本画のマチエールに応用していきます。
  • 茨城県産の西ノ内和紙を、福井県・高知県産に続く「第三の日本画用制作用紙」として日本画制作に活用し、普及を図ります。
  • 平面に描かれることが一般的な日本画作品の新しい形態として、ボール状の日本画作品の制作を試みます。

文献・知財・作品

  • 作品「カミと守れ」、181.8cm×227.3cm、紙本彩色、 1996
    作品「夏を行く」、181.8cm×227.3cm、紙本彩色、2015
    作品「シャトルコック・フラワー」、シャトルコック、テニスボール、2017
    瀧仙寺本堂天井画の共同制作(長野県小県郡青木村)、桐板、膠彩、 2014
    太田圭(共著)、ニッポンの奇天烈な絵画 、綜合ムック、2014

 

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芸術系

Faculty of Art and Design