代表者 : 岩下 雅充
Keyword
警察活動、供述弱者
研究テーマ
- 刑事訴訟法
研究ハイライト
刑事手続における真実発見の要請と実体的権利・利益の保護との関係という大枠の課題に関心を抱いてきました。現代社会における実体的権利・利益の保護のあり方については、真実発見の要請に由来する法政策上の議論に注意を払ったうえで、保護の根拠とならんで保護に向けた規制の手法が十分に説明できなければなりません。
情報の大規模かつ継続的な収集・利用を可能とするほどのデジタル技術の発展が警察による情報活動の支えとなるとき、従前の法制度にもとづいた規制が情報活動の行き過ぎからの保護を十分に果たすほどに機能することはもはや期待しがたいという認識にもとづいて、外国法の知見から警察による情報活動を適切に規制するための法原理上・法政策上の議論について考究しています。警察における監視手法とデータベースの充実化から生じる問題に向けた解決の提案を目指しています。
おもに公判手続の段階では、被告人の権利・利益とならんで被害者そして証人といった者の権利・利益の保護のあり方も研究の対象となります。たとえば子どもの被害者のような<脆弱な証人>を対象とした保護について、真実発見の要請や他の権利・利益との対立を越えた解決がどこまで法の解釈によって可能であるのか(どこからが立法によらなければならないのか)という点を浮き彫りにすることは、いわゆる児童虐待の刑事法的対応に関して生じる各種の問題などの解決につながります。
研究の応用・展望
- 警察における監視手法とデータベースの充実化から生じる問題に向けた解決の提案
いわゆる児童虐待の刑事法的対応に関して生じる各種の問題などの解決
文献・知財・作品
- 亀井源太郎=岩下雅充ほか『プロセス講義刑事訴訟法』(信山社・2016年)
- 岩下雅充「家族による暴力・虐待と刑事手続における被害者の保護」『家族のための総合政策Ⅳ - 家族内の虐待・暴力と貧困』(信山社・2017年)
00396615
ビジネスサイエンス系
Faculty of Business Sciences
Collaborators: