代表者 : 八木 勇治
海溝軸付近で発⽣するプレート間巨⼤地震とそれに引き続く内陸断層での地震活動の活性化との関係性は、未だによく理解が進んでいません。2011年 3⽉ 11⽇の東北地⽅太平洋沖地震( M9.0)( 以下「 東北沖地震」という。)の発⽣13 時間後に、⻑野県北部においてM6.2 の地震が発⽣しました。京都⼤学⼤学院 理学研究科 地球惑星科学専攻Enescu Bogdan 准教授、気象庁地震⽕⼭部 地震⽕⼭技術・調査課下條賢梧技官、筑波⼤学⽣命環境系 ⼋⽊勇治教授、国⽴研究開発法⼈防災科学技術研究所 武⽥哲也主任研究員らは、当時この地域に稠密に展開されていた地震観測網の連続地震波形データを詳細に解析し、東北沖地震発⽣からM6.2 の地震発⽣までの間に発⽣していた微⼩地震活動を検出することに成功しました。これらの微⼩地震活動が地下の流体の流動やM6.2 の震源近傍で発⽣したゆっくり滑り1 と関連している可能性があることが明らかになり、東北地震の強い地震動からM6.2 の地震発⽣に⾄るまでの地震発⽣過程について新たな知⾒が得られました。