代表者 : 真榮城 哲也
Keyword
感性、パーソナライズ
研究テーマ
- パーソナライズされた感性評価
研究ハイライト
芸術の評価や何かに感動するといった人の反応には,人の感性が大きく関与していると考えられています.一方で,人工知能 (AI) に代表される機械学習の発展によって,人間にしかできなかった様々な処理が,コンピュータによって実現されるようになってきました.しかし,感性が関わる評価をコンピュータに実装する場合,近年の機械学習の手法が要求する大量のデータを用意することは困難な場合が多いという問題があります.
我々は,これまでに,このような少ないデータ数しか得られない感性評価や,個人の好みに合わせる方法の研究を行なってきました.そして,講演を聞いて聴衆が拍手喝采 (スタンディングオベーション) するかの予測や,会話の面白さの評価に成功してきました.会話の面白さについては,漫才とコントを評価する定量的な特徴を用いて,過去のお笑いを機械学習でお笑い評価システム owaAI-X を構築しました.このシステムは,これまでに漫才の最も有名なコンテスト M1 グランプリの結果を予測することに複数回成功しています.なお,これまでに漫才コンテストの順位予測ができる精度を持つ方法は存在しませんでした.感性とは何かや,人が評価する際に感性が占める割合,といったことも明らかになると期待できます.さらには,個人の好みに特化して人の感性に作用し精神・身体状態を向上させることも可能となります.
研究の応用・展望
- 芸術等の感性評価の解明と自動化
- 個人の好みの推定
- 人の精神・身体状態を向上させるための個人の好みに合わせたお笑いの自動生成
文献・知財・作品
- 真栄城 哲也: 面白さ定量評価装置、面白さ定量評価方法及びプログラム, 特許第6783454号, 2020.11
- T.Maeshiro: Static and non-linguistic quantitative indicators to evaluate Japanese comic dialogues of Manzai. HUMOR, 31, 39-64, 2018.2
- S. Maeno, T. Maeshiro: Prediction of Standing Ovation of TED Technology Talks. Human Interface and the Management of Information. Interaction, Visualization, and Analytics, LNCS 10905, 677-684, 2018.7
life.slis.tsukuba.ac.jp
30361356
図書館情報メディア系
Faculty of Library, Information and Media Science