代表者 : 辻 大士
Keyword
健康格差、社会疫学、要介護・認知症予防、みる・ささえるスポーツと健康
研究テーマ
- 運動が盛んな地域づくりで運動しない人まで健康に!?
研究ハイライト
運動やスポーツを習慣的に実践しているその人自身が、心身の健康が良好に保たれることはもはや常識とも言えます。さらに我々の近年の研究により、運動やスポーツが盛んな地域に暮らしている人は、たとえ自身が運動・スポーツの活動に参加していなくとも健康度が高く保たれ、例えば高齢者においては“うつ”や認知症のリスクが低いことが明らかとなりました。すなわち運動・スポーツを「する」人が地域に増えれば、知らず知らずのうちに健康になる人が周囲に増える波及効果がある可能性が見えてきました。現在は、なぜそのようなことが起こりうるのかメカニズムを明らかにする社会疫学研究を進めるとともに、そのような地域づくりを進めるための地域介入研究に取り組んでいます。一つの着眼点は、「みる」「ささえる」スポーツとの関わりがそのような地域では多くなり、これが健康増進に寄与しているではないかと仮説を立て、検証を進めています。
研究の応用・展望
- 暮らしているだけで運動・スポーツとの多様な関わりが生まれ、健康長寿が実現する地域づくり
- 「する」だけではない、「みる」「ささえる」スポーツの促進による健康施策立案
- 社会経済的状況が不利な者や、健康無関心期の者が多い地域・集団への介入方策立案
文献・知財・作品
- Tsuji et al. Community-level sports group participation and the risk of cognitive impairment. Medicine & Science in Sports & Exercise 51(11): 2217-2223, 2019.
- Tsuji et al. Community-level sports group participation and older individuals’ depressive symptoms. Medicine & Science in Sports & Exercise 50(6): 1199-1205, 2018.
- Tsuji et al. Specific types of sports and exercise group participation and socio-psychological health in older people. Journal of Sports Sciences 38(4): 422-429, 2020.
90741976
体育系
Faculty of Health and Sport Sciences