春の全国交通安全運動の実施月における交通死亡数の減少は限定的

2021.07.02

交通事故の予防を目指して、交通安全に関する広報や取り締まりを強化するキャンペーンが、世界各国で長年行われてきています。しかし、多くのキャンペーンは反復性がないことや、死亡事故自体が必ずしも頻発するものではないこともあり、このようなキャンペーンの効果について、適切な研究デザインや分析手法、十分なサンプルサイズがあるデータを用いた研究は、これまでほとんど行われていませんでした。

本研究では、1949年から2019年の月ごとの全国の交通死亡数データを用いて、1952年から毎年行われている春の全国交通安全運動の実施月とそれ以外の期間について、交通死亡数を比較分析しました。その結果、春の全国交通安全運動が行われた月における、全国の1日当たりの交通死亡数の減少は2.5%にとどまっており、交通安全に関する大規模で短期的な広報および取り締まりキャンペーンは、交通死亡数の減少に有効ではあるものの、その効果は限定的であることが示唆されました。

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プレスリリース

研究代表者
筑波大学医学医療系
市川 政雄 教授