数理物質系の假家 強 准教授、南 龍太郎 准教授、今井 剛 名誉教授らは、高出力・定常運転可能な三極管ジャイロトロンの開発が可能な知見・技術を有する世界でも極めて少ないグループで、その経験・知見を活かし、世界ではじめて MW 級の低周波数ジャイロトロンを開発しました。このジャイロトロンを複数の核融合プラズマ実験装置(筑波大学プラズマ研究センターのGAMMA 10/PDXや九州大学のQUEST)に適用し、信頼度の高い高出力運転を実証しました。また、受賞者の開発した 2周波数ジャイロトロンは、英国 UKAERAの核融合プラズマ実験装置MAST-U への採用が決定した他、京都大学のヘリオトロン Jや米国 PPPL の NSTX-U装置でも採用が検討されています。これらが高く評価され、令和4年度プラズマ・核融合学会 学会賞第27回技術進歩賞(研究課題「先進核融合装置プラズマ加熱用低周波数ジャイロトロンの開発研究」)を受賞しました。
この賞は、プラズマ・核融合に関する学理の発展並びに関連技術の進歩に関して多大の貢献を認められた新技術成果に対して送られるものです。