「生きる社会はままならないもの」・・・そう思う「大人」は多いのではないでしょうか。多少辛くても長いものに巻かれるしかない。だって、自分一人で社会や世界を変えるなんて無理。我慢するのも大人の流儀。そう思って社会を変えようとしない「大人」も多いと思います。ところがここに、「聞き分けのない」オトナがいるんです。この聞き分けのないオトナは、自分の手の届く範囲を明るくしていきたい、納得できないことを納得できるように変えていきたい、小さくても自分の声を、そして周りの声を拾っていきたい。そう願って生きているのです。それは長い戦いなのだと思います。周囲や社会との戦い、そして「諦め上手」な大人たちとの戦いなのだと思います。でも、この「聞き分けのない」素敵な大人は、自分や社会が本当に幸せになるように、自分の手の及ぶ範囲に暖かい火を明るく点そうとし続けているんです。皆さんはきっと『星の王子さま』の中でこの大人、点灯夫にお会いになったことがあるのではないでしょうか? 社会哲学者、現代フランス思想研究者の佐藤嘉幸さんというのが、その大人の名前です。