代表者 : 落合 陽一
ユビキタスコンピューティングや IoT、サイバーフィジカルシステムなどの基盤となる計算機技術は、「新しい
自然」と言えるような、「自然物と区別し難い人工物」を生成しつつあります。たとえば、音や光などの波動現
象を計算機で制御する技術により、実物と見紛う映像(蝶など)を空中に浮遊させ、本物と区別がつかない物体(素
材など)をプリンターから出力することができます。このように計算機技術が生み出した人工物と自然物との
相互作用により再構築された環境を「デジタルネイチャー」と呼びます。「デジタルネイチャー」は、3D プリ
ンタなどを用いたデジタルファブリケーション手法や AR/VR など、さまざまな手法により生成されます。この
人工生成物は、自然環境との相互作用を経て再びデータ化され、再度自然に還流するフィードバックループに
よって進化していきます。
本センターは、そのようなフィードバックループの中にある情報メディア装置と人の共創環境について研究し、
一連の「デジタルネイチャー」に纏わる研究を推進することにより、社会実装に向けた要素技術等の研究を深
化させ、文化・芸術・スポーツとの学際的コラボレーションを通じて、メディア装置等とそれを活用したサー
ビスの開発研究を行って行きます。