代表者 : 中田 由夫
2014/12/04
筑波大学 医学医療系 中田由夫准教授らの研究グループは、肥満者を対象に6ヵ月間の減量介入をおこなった後、2年間の追跡調査を実施し、減量後のリバウンドについて調査しました。その結果、6ヵ月間の減量介入終了時点で認められた集団型減量支援の有効性(3.0 kg)は減量後1年間で半減し(1.5 kg)、減量後2年間で完全に消失しました(0.0 kg)。なお、両群とも、減量開始時と比較して3.3 kg少ない体重を維持していたことから、完全にリバウンドしたわけではありませんが、特に集団型減量支援を受けた群で大きなリバウンドが認められました。
30ヵ月間(減量6ヵ月+追跡24ヵ月)の体重減少率の大小によって4つの群に分け、食事量と運動量の変化について検討したところ、食事量の変化には差が認められませんでしたが、最も体重減少率が大きい群では、減量開始時よりも1日あたりの歩数が2607歩、歩行程度のやや強度の高い活動時間が21分増えていました。このことから、身体活動量を高めることが、リバウンド予防につながる可能性が示唆されました。
図 集団型減量支援の長期的有効性(ITT解析、N=125)