鹿児島県大崎町を対象とした調査から、住民同士の信頼や助け合いといった「地域のつながり」が、ごみ分別への参加を促すことを明らかにしました。特に、身近な人々とのつながりは、リサイクルに対する前向きな気持ちや周囲の期待に応えようとする意欲を高め、分別行動につながることが分かりました。
資源循環型社会の実現に向け、ごみの分別やリサイクルの推進は重要な課題です。しかし、リサイクル制度が整備されていても、住民による継続的な協力がなければ高い成果を維持することはできません。そこで本研究では、人々の信頼関係や助け合いといった地域のつながり(社会関係資本)が、ごみ分別行動にどのように関係するのかを明らかにすることを目的としました。
本研究は、長年にわたり国内有数のリサイクル率を維持している鹿児島県大崎町を対象とし、住民へのアンケート調査に基づいて、地域住民とのつながりや信頼感が、ごみ分別に関する意識や行動とどのように関係しているかを心理モデルにより分析しました。
その結果、近隣住民や地域コミュニティとの結びつきが強い人ほど、ごみ分別に積極的に取り組む傾向があることが分かりました。この傾向を深掘りすると、「リサイクルのために分別するのはよいことだ」という態度や、「分別を行うことが期待されている」という規範意識を高めることで、ごみ分別行動を後押ししていました。つまり、地域のつながりは、人々の心理への働きかけを通じて環境配慮行動を促進していることが示されました。
本研究は、持続可能な廃棄物管理を実現するためには、制度や技術だけでなく、地域ぐるみでの取り組みも重要であることを示しています。高齢化が進む地域社会において、若い世代の参加を促しながらこうした社会的なつながりを維持・強化することは、将来にわたってリサイクル活動を支える上で重要な役割を果たすと考えられます。
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プレスリリース
研究代表者
筑波大学システム情報系
甲斐田 直子 教授
掲載論文
- 【題名】
- When neighbors recycle together: Social capital and sustainable waste management in Osaki Town, Japan
(地域住民の協働によるリサイクル:鹿児島県大崎町における社会関係資本と持続可能な廃棄物管理) - 【掲載誌】
- Journal of Material Cycles and Waste Management
- 【DOI】
- 10.1007/s10163-026-02755-5
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システム情報系