2014/09/30
筑波大学 数理物質系 小林航助教、守友浩教授は、層状岩塩型酸化物NaMO2(M=Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni)の電池起電圧をイオンモデルによって説明することに成功しました。特にM= Mn-Niでは充電時に酸素イオンから電子を引き抜かれるため、電圧が遷移金属(M)に依存しないことがわかりました。本モデルは、第一原理計算や大規模シミュレーションを必要としない簡単な計算で電位を予測できます。そのため、二次電池の電位に対する直感的な理解が可能であり、電池材料開発を迅速化します。
図 イオンモデルによる電位の計算結果(赤丸・青丸)と実験結果(×)の比較。縦軸は、Naの自然電位に対する起電力。