不斉高分子の新しい合成法を開発 ~天然繊維の表面構造を利用した「繊維界面不斉重合法」~

代表者 : 後藤 博正  

2014/07/10 

筑波大学数理物質系 後藤博正准教授らの研究グループは、天然キラル物質である綿の表面で重合反応を行うことにより、キラルな構造をもたず光学活性を示さないモノマーから、キラルで光学活性を示すポリマーを合成しました。

 

図1 綿の上に合成したポリアニリン(複合体)の走査型電子顕微鏡写真

 

図2 綿(セルロース)上でのアニリンモノマーの重合とコンポジット。重合後は綿繊維をポリアニリンでコートした形となる。綿繊維のもつキラリティーをポリアニリンが写し取り、ポリアニリンは可視領域で光学活性を示す。