窪田悠介助教の論文が Linguistics and Philosophyに掲載

代表者 : 窪田 悠介  

国際テニュアトラック教員としてOhio state Universityに派遣中の窪田 悠介助教の論文が Linguistics and Philosophyに掲載されました。

 

研究の概要

本論文では、著者らの提唱する文法理論である、ハイブリッド範疇文法 (Hybrid Type-Logical Categorial Grammar)における等位接続の分析を提案しました。等位接続は、自然言語の統語現象の中でも分析が非常に難しいものの一つであり、特に、主辞駆動句構造文法や語彙機能文法などの、句構造の概念に基づく文法理論にとって解決が困難な問題として知られています。

本論文では、主辞駆動句構造文法の最近の文献において幅広く採用されている、 削除に基づく等位接続の分析と、ハイブリッド範疇文法における、削除の概念を用いない分析とを詳細に比較し、等位接続現象が量化子のスコープなどの意味解釈現象と関連する一連の現象群の分析を通して、後者のアプローチが前者のアプローチよりも優れていることを示しました。

ハイブリッド範疇文法は、従来の範疇文法理論における二つの研究の流れを統合するものであり、等位接続の分析における成功によって、この理論が自然言 語の統語論・意味論の形式的な分析に対する新たなアプローチとして非常に有望なものであることを示すことができたと考えられます。

 

論文へのリンク

Against ellipsis: Arguments for the direct licensing of ‘non-canonical’ coordinations.