注目の半導体複合構造の電気的性質を解明 ~3原子厚の半導体ヘテロ接合界面の電子状態を可視化~

代表者 : 重川 秀実  

2015/10/07

筑波大学 数理物質系 重川秀実教授、首都大学東京大学院 理工学研究科 宮田耕充准教授らの研究チームは、原子1個を観ることができる顕微鏡(走査トンネル顕微鏡:STM)を用いて、原子3個分の厚さという究極的に薄い半導体材料からなる半導体ヘテロ接合界面の電子状態を解明することに初めて成功しました。

 

 

図 (左)作製した半導体ヘテロ接合の模式図。青色がW原子、赤色がMo原子、黄色が硫黄原子に対応し、試料成長に用いた基板としてのグラファイト(灰色)を示してある。(右)測定した半導体ヘテロ接合界面のSTM像。コントラストの明るい箇所がMo原子、黒い箇所がW原子に対応する。像の左側が若干のMo原子を含む二硫化タングステン(WS2)、右側が若干のW原子を含む二硫化モリブデン(MoS2)に相当する。