2016/03/30
筑波大学生命環境系 千葉親文准教授と大学院生田中響(生命環境科学研究科博士後期課程2年)は、筑波大学生命環境系 丸尾文昭助教、Martin Miguel Casco-Robles外国人特別研究員(JSPS)、および米国デイトン大学生物学部Panagiotis A. Tsonis教授らと共同で、イモリは幼生期と成体に変態した後では肢再生のメカニズムを切り替えていることを発見しました。これは250年近く明らかにされて来なかったイモリの卓越した再生能力の謎に迫る成果です。
図 イモリは変態して成長すると、肢再生のメカニズムを、幹細胞システム(幼生モード)から、分化した細胞を利用する脱分化システム(成体モード)に切り替える。再生肢中の筋に着目すると、幼生期には衛星細胞のような筋に内在する筋幹細胞/前駆細胞を用いて新たな筋をつくるが、変態すると、分化した筋線維(収縮する多核の骨格筋細胞)を単核の細胞に脱分化し、これを材料にして新たな筋をつくる。