Keyword
セルフ・コントロール、感性指標、ヒューマン・パフォーマンス、研究パラダイム
研究テーマ
- コンディションの個別最適化による健康増進と能力発揮
- 「こころのダイアグラム」による最適エリアの見える化
研究ハイライト
現在、理論主導からデータ主導への科学のパラダイム・シフトが起きています。人間の健康状態や能力発揮に関して、AIなどを活用して一人ひとりの生体情報が膨大に蓄積されている一方、心の状態を適切に可視化・数値化する感性指標が不足しています。坂入研究室では、特許に基づいて右図の「こころのダイアグラム」を開発し、各個人の特性と求められる課題の内容に応じて、各自の心理状態を右図の個別最適エリアへ、身体技法を活用して自己調整するシステムを開発しました。このシステムは携帯電話のアプリとして活用でき、各個人の心理状態の変化の方向と大きさを随時ベクトルで表示するとともに、個人ごと課題ごとに毎日のデータを蓄積することができます。現在、トップ・アスリートのハイ・パフォーマンスを引き出す研究、仕事や学業における能率向上および事故やエラー防止のための研究、中学校の生徒全員が心身の状態の自己調整を毎朝継続する実践研究などを実施しています。
こころのダイアグラム Diagram of Mood States
研究の応用・展望
ストレス・マネジメントにおける心身のコンディションのセルフ・ケアのシステムを開発しており、医療や相談に加えて、産業・教育・スポーツなどの現場で活用しています。また、スポーツや仕事や学業における能力発揮のためのシステムを開発しており、青少年からトップアスリートまで、重要な場面での実力発揮に活用しています。
文献・知財・作品
- 特許第4378455号 坂入洋右 他 (2009)「心理状態測定装置」
- Sakairi,Y.,et al.(2013)Development of Two-dimensional Mood Scale for self-monitoring and self-regulation of momentary mood states. Japanese Psychological Research, 55(4), 338-349.
- 征矢英昭・坂入洋右編(2016)たくましい心とかしこい体:身心統合のスポーツサイエンス、大修館書店
- 坂入洋右・雨宮怜(2017)自律訓練法における受動的受容とマインドフルネス:トップダウンからボトムアップへのパラダイムシフト、心身医学、57、836-842.
- 坂入洋右他(2019)心のダイアグラム:二次元気分尺度TDMS:Two-dimensional Mood Scale、アイエムエフ株式会社
http://www.md.tsukuba.ac.jp/community-med/publicmd/GE/
70247568
体育系 Fauculty of Health and Sport Sciences
Collaborators:雨宮 怜(特任助教)、稲垣 和希(研究員)