海外直接投資における国家間の距離と企業リスク | 顧 俊堅 | 筑波大学研究者カタログ

代表者 : 顧 俊堅  

Keyword

Empirical accounting research,Cross-location analysis,Taxation,Auditing

研究テーマ

  • 海外直接投資における国家間の距離と企業リスク
  • 会計学、経営学などを中心とした実証的研究

研究ハイライト

日本金融庁は企業の海外戦略を重要視して、海外進出活動に支援しやすい環境を整備している。海外進出の行動の中には高い企業リスク(例えば、高い監査報酬や、低い実効税率や、高い裁量的発生高など)要因が潜み、失敗につながっていく。そして、海外進出行動に関するリスク要因(例えば、自国と海外進出国との差異)を無視すると、ネガティブな結果が生じる可能性が高まる。故に、「海外進出」は社会として必要不可欠な研究キーワードだと思われる。
この研究の特徴としては、二つ挙げられる。第一に、日本企業における海外進出行動の視点から(国レベルの国家間の距離)、企業リスクを計る三つの尺度(企業レベルの指標:監査報酬、実効税率、および裁量的発生高)を手段として、多国籍企業における企業リスクを検討した点である。また第二に、マハラノビス距離の計算方法を用いて、国家間の距離(地理的な距離だけではなく、文化的な距離や、経済的な距離、政治的な距離、知識的な距離、人口的な距離等、多方面からの距離を測定する)を説明変数として使用した点である。これらは会計の実証的研究に関する先行研究においても、ほとんど検討されていないポイントであり、本研究の貢献となることを期待している。

研究の応用・展望

本研究の研究方法と実証結果が、管理者のみならず、社外の利害関係者(例えば、投資者や、税務署、会計基準設定主体、監査人、その他の利害関係者)にも示唆を与えることが期待されている。

文献・知財・作品

  • Gu, Junjian. Country Portfolio and Taxation: Evidence form Japan. Journal of Business Ethics (2020). https://doi.org/10.1007/s10551-020-04660-9 (SSCI 2019 IF 4.141 Q1; FT Top 50)
  • Gu, Junjian. Risk Assessment on Continued Public Health Threats: Evidence from China’s Stock Market. International Journal of Environmental Research and Public Health (2020), 17(20), 7682. https://doi.org/10.3390/ijerph17207682 (SSCI 2019 IF 2.849 Q1)

https://sites.google.com/site/2015gujunjian/home

https://orcid.org/0000-0002-5306-058X

10820433

ビジネスサイエンス系

Faculty of Business Sciences