川又 湧也 さん(人間総合科学学術院 人間総合科学研究群(博士前期課程)教育学学位プログラム 2年次、指導教員:人間系 名畑目 真吾 助教)は、公益財団法人日本英語検定協会主催の第39回「英検」研究助成研究部門に入選し、8月17日に入選証書の贈呈を受けました。 「英検」研究助成制度は、実用英語の一層の普及・発展と英語能力検定試験の質的向上を目的として、1987年に設けられました。英語能力テストや英語教育に関する研究企画を広く募集し、優れた企画に助成金を交付するとともに、その研究成果を公表する制度です。「研究」「実践」「調査」の3部門があり、川又さんが入選した「研究部門」では、英語能力の測定・評価、または英語能力の向上に資する理論的・実証的探究を含む研究が対象となります。
今回、助成の対象となった研究テーマは、「英文読解テストにおける推論設問の傾向と生成AIによる作問の妥当性」です。本研究では、さまざまな英語能力試験の読解テストを対象に、推論的理解を問う「推論設問」を読解に関する理論的枠組みに基づいて分類するとともに、生成AIを活用して推論設問を作成することの妥当性を検証することを目的としています。
近年、英語教育の分野では、教材作成や評価、学習者へのフィードバックなど、さまざまな場面で生成AIの活用が進んでいます。本研究では、従来から読解テストにおける重要性が指摘されてきた推論設問について、読解の理論モデルに基づいて細分化し、英語能力試験における傾向や特徴を整理したうえで、生成AIを活用した質の高い推論設問の作成を試みます。具体的には、特定のタイプの推論設問を生成AIによって作成し、現職の英語教員による評価を通して、正答の正確性、選択肢の適切性、想定する推論タイプとの合致度などの観点から、その妥当性を検証します。
本研究は、推論設問の作成に生成AIを活用するという新規性・独自性に加え、今後の英語教材や評価問題の作成に重要な示唆をもたらすことが期待される点が高く評価され、今回の入選となりました。
研究成果の詳細は、2028年刊行予定の『STEP BULLETIN』第36号に掲載される予定です。